車検を通すためハイビームの光量を上げる配線加工をする
DR-Z400SMは新車時でもハイビームの光量が15500カンデラくらいしかないらしく、車検では15000カンデラ必要なため経年劣化ですぐに通らなくなります! スズキらしいあまりに致命的な仕様です! この記事では電気素人の私が素人の目線から丁寧に配線加工を説明します。所要時間は全く不慣れな私が超ゆっくりやって3時間近くです。参考にして下さい。
私も中古で買ってから最初の車検は大丈夫だったのですが、今回2回目の車検で光量不足で落ちてしまいました。DR-Z400SMは回転数を上げると光量が下がるという話がありますが、アイドリングで測ってもかなり回して測っても13000カンデラで光量不足でした。
写真を見てもわかる通り、やる気のない明るさです。これでは落ちるのもわかります。
そもそも電力が足りないため、高効率バルブに交換しても光量が上がらないそうです。つまり供給する電力を増やすしかない。
これは私の友達が書いてくれた配線図です。この図はハイビームとロービームの配線が共用で書いてありますが、私はハイビームの方だけに手を加えました。
ヘッドライトカプラーのプラスの配線からライトのプラスの配線に繋がる部分に、バッテリーのプラスから直接配線が繋がれば電力が増え、明るくなります。ただしリレーを挟まないと上手くいかないのです(私は素人なので、とりあえずよくないってことだけわかる)。
お買い物リスト
そこでこのように配線用のもの一式を買ってやってみました。合計3000円くらい。
私は手元に何もなかったので、全てをアマゾンで買いました。
実はヒューズホルダーがミニだったのに気付かず、この写真の通り最初は普通のタイプのヒューズを買ってしまいました。リンクはミニタイプです。
スパイラルチューブは配線を綺麗にまとめるためだけのものなので、無くて大丈夫です。私は使う精神的余裕がなかったから未使用!
買ったものリスト。全部アマゾンへのリンクです。注文したら翌日に届きました!
- エーモン ターミナルセット(中) 電工ペンチ付 E2
- エーモン リレー 4極 DC12V車専用 20A 1245
- 協和ハーモネット UL耐熱ビニル絶縁電線 黒白赤黄緑青茶 各2m UL1007 AWG24 2m <7>
- エーモン ミニ平型ヒューズホルダー 15A(MAX) E424
- エーモン ミニ平型ヒューズ 10A 2個入 1274
- TRUSCO スパイラルチュ-ブ10m結束径φ3.0~25.0黒
配線加工のやり方
まずビキニカウルを外します。プラスドライバーでネジ3本だけです。そうするとヘッドライト周りの配線がまとめられています。
今回はハイビームのプラスの配線にリレーを割り込ませることが目的です。配線を辿るとわかるのですが、ハイビームの配線は黄色いカプラーにつながっています。他のところはほとんど黒テープが巻かれているため、剥がさないとできません。私は綺麗な配線のままにしたかったので剥がしませんでした。
黄色いカプラーの黄色い配線がハイビームのプラスで、この間にリレーを入れるため最初に配線を切ります。ちなみに白がロービームのプラスの配線。私は黄色いカプラーから車体側のほうで切断しました。ライトに繋がるほうは配線が短いので。
ここでキーをONにしてハイビームが点かないことを確認。そしてリレーから出るギボシのオスメスに注意しながら、切断した配線の両方にギボシを付けます。
リレーから出る青の配線に車体側から伸びる黄色い配線を繋げ、リレーから出る黄色の配線にライト側から伸びる黄色い配線を繋げます。下の画像では既にバッテリーからの2本も繋げています。
次にこのリレーに繋げるべく、バッテリーのプラス・マイナスから1本ずつヘッドライトまで新しい配線を繋げていきます。
DR-Z400SMの左側の3つのカウルを外します。バッテリー部のカウルとエアクリーナー部のカウル、そしてシュラウド部のカウルです。8mmのソケットの工具だけで外れます。
この画像ではバッテリーの赤いプラスと黒いマイナスの両ターミナルから1本ずつ、既に配線をヘッドライトまで伸ばしています。
新しく買った配線の先にUの字型の端子を付け、ターミナルのネジに挟み込めるようにします。この段階ではまだバッテリーは繋げません。
そうしたら車体左側を結束バンドを使いながら引いていきます。
ヘッドライトまで来たら、黄色い配線の時と同様にオスメスに気をつけながらギボシを付け、リレーの赤い配線にバッテリープラスからの配線を、リレーの黒い配線にバッテリーマイナスからの配線を繋ぎます。
そうしたらバッテリーに端子を繋げ、再びキーをONにしてハイビームが点くか確認します。私の場合、元々はローもハイもほとんど明るさが変わらなかったのですが、この配線をしたらハイビームが結構明るくなり、車検も無事通りました!
本当はこの後にバッテリーのプラスからリレーの赤い配線の間に、ヒューズホルダーを取り付けないといけません。が、今回はヒューズを買い間違えたので後で付けます。
最後に防水用として、黒ビニールテープでギボシをぐるぐる巻きにします。
おまけ: ライトON/OFFスイッチも付けた!
加えて、今回はついでにロービームのON/OFFスイッチを取り付けました!
ちと高いですが、DR-Z400SMは始動性が若干悪いので、バッテリーのことを思って付けてみました。取り付けは簡単です。DR-Z400SMで走行中にライトを切るのは違反なので気をつけましょう!
画像の通りです。白い配線を切り、そこにギボシを付けます。ON/OFFスイッチから出る2本の配線には端子がついていないので同様にギボシを付け、切った白い配線を繋ぐ形で繋げます。
私の場合はロービームの配線に付けたので、ハイビームはOFFにできません。違うところに配線すればハイ・ロー両方をOFFにできるかもしれません。
あとはこのスイッチを付属の両面テープでどこかに固定すればOKです。ただし車検時に検査官に見つかり、ON/OFFスイッチだとバレると車検に通らないそうなので、目立たない場所がいいでしょう!
光量アップの仕組み(ド素人目線)
私は全くの素人なので詳しくは説明できませんがざっと言うと…。
光量アップのためにハイビームの配線に直接バッテリーを繋げたら点きっぱなしになってしまうし、ハイ/ローの切り替えができなくなる。
そこでバッテリーからの配線は一度リレーに接続する。普段はリレー側で切断されていて、バッテリーから電流が流れてこないようになっている。
ここでリレーには車体側のハイビーム用の配線からも繋がっていて、キーがONの状態でハイビーム側にスイッチしてあれば、ハイビームを点けるべく電流が流れてくる。
その電流はリレーに繋がり、こうしてハイビーム用の電流が来て初めてそれがスイッチになり、リレーの内部で今まで切断されていたバッテリーからの直通の配線が繋がり、それがライトに流れる。
つまり、このリレーはバッテリーから直通の配線をON/OFFするためのスイッチで、ハイビーム用の電流が流れてくることでスイッチがONされる。
実に簡単な仕組みですが、素人にはリレーが何なのかわからなかったので文字にしてみました。