常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
毎日更新中!所有歴はカブ、RS50、スパーダ、イナズマ400、GSX1400、ZX-10R、DR-Z400SM。

バイクのお話

バイクへの考え方や接し方、また実際のところとかを自分の経験を交えて書いています。

初心者向きのバイク選び

初めてのバイク、またはまだ慣れていない段階の2台目のバイク選びは本当に難しく、ケースバイケースであって一概にオススメを言えるものではない。が、ある程度オススメしやすいものというのはあるので考えていこう。

所有してみるまでわからない部分も多い

バイク選びに関して極端に言うと、買う前に一番合ったものを見つけ出すのは不可能だ。所有して長く乗ってわかることも多い。人に聞く、街中で見る、バイク屋でしげしげと眺める、ネットで情報を探す、試乗やレンタルしてみるなど、行動するほど具体的になっていくが、一番合ったものを見つけるのは容易でない。

それはまず、自分に合ったバイクというのは変動しやすい「感性」に最も左右されるもので、また自分のバイクライフを総合的に見ないと近視眼的なチョイスになってしまうこともあるためである。一番良いのは、思い描くバイクライフをベテランバイク乗りに話して相談することだと思う。

このページでは色々なケースを想定して書いてみたいと思う。

使用用途を考慮すべし

まず自分がどういう風にバイクに乗っていきたいか考える。どこか遠くへ行ってみたい、友達と一緒に山とかサーキットで走りたい、通勤に使うから足にしやすいバイクがいい、最初は扱いやすいのがいい…など。

極論を言うと、あなたの感性に合ったバイクが一番で、使用用途に合ってなくたってなんとでもなると言えるが、それにも限度はあるし特にバイクに慣れていない内は用途に合わないバイクに乗るのは辛い。カッコイイからと買ったSSでツーリングが辛いとか、何となく重いネイキッドを買ったが山道でイマイチとか。

逆に言うと、あなたの感性にあまり合っていなくても使用用途が合致していればある程度は気に入る。本能よりも理性で納得している感じだが、感性が掴みにくいものである以上、使用用途を重視するほうが無難であるのは間違いない。

スポーツ走行に興味がある人

スポーツ走行に興味がある人なら、是非ともスポーティーなモデルを選ぶことをオススメする。バイクの早さはテクニックが一番影響するけど、やはりバイクの走りやすさ、性能も大きくものを言う。だがあなたがバイクにどれほど慣れているかも考慮しなくてはならない。

ある程度バイクに慣れている人、または運動神経に自信がある人、それか初心者でも向上心が強い人にはSSがやはりオススメ。SSはスポーツ走行に特化しているだけあって、(不器用でなければ)慣れていなくてもペースを上げていきやすく、当然限界性能は高い。

誤った操作でもかなりのペースで走れるので、バイクの正しい感覚を持っていない人が無理すると突然裏切られることもあるが、それは本人次第だからライテクをちゃんと考えたり人に相談すれば何とかなる。

最新の車種で言えば、国産SSなら何でも合う。外車だとS1000RRは良いがDucatiやapriliaのRSV4はやめたほうがいい。あれは乗りづらいのでスポーツ走行に慣れてからにすべき。

最新でない車種だと、ZX-10RはJK型以降にすべき。それより前のモデルはスポーツ走行を第一に考えるなら選ぶべきではない。CBR1000RRやGSX-R1000は優れた車種なのでどの年式でも裏切らないスポーツ走行が保証されている。YZF-R1はR1Mしか試乗したことがないのでわからないが、悪くはないはず。ただしCBRやGSX-Rよりも公道にフォーカスされていて、サーキット用途では他車種に劣るとよく言われる。

ちなみにスポーツネイキッドもそれなりに走るが、やはりスポーツ走行を第一に考えるなら断然SSだと思う。

初心者やバイクに慣れていない人は、250クラスが一番オススメ。VTRとかそういう手頃な車種で、軽量車ゆえのゆとりに甘えずちゃんと走り込んで慣れるのがいい。

なぜ250かというと、それより下のクラスはパワーが小さく小排気量車独特の部分があり、400以上だと重くなってくるため思い切れないからである。個人的にはボロいVTRとかを買うのが一番良いと思う(自分はVT250スパーダで色々やったので)。あとオフ車はダメだけど、Dトラッカーのようなモタードはサスの動かし方を学べるので意外にオススメ(DRZ-400SMとかマジで速い)。

250でアクセル目一杯、ブレーキ引きずりながらターンインしてハングオフみたいのができれば、大型にいっても慣れの問題で十分に乗れるはず。

ツーリングに興味がある人

ズバリアメリカンである。ヤマハのXV1900CUに試乗したことがあるんだけど、もう街中での幸福感は別格。体験するまで信じられないと思うが、40キロでトロトロ走ってるだけで脳内麻薬が出まくって脳が溶けていくのである。視界が白く霞みながら綺羅びやかにフワフワ昇天していく感じ。

バイク乗りでは目的地ばかりが注目されて、そこまでの往復は下手すると手間としか考えられないことがよくあるが、アメリカンはまず走ってるだけで異次元の楽しさが味わえる。そんなの嘘だと思う人こそ、天気の良い日にアメリカンをレンタルでもいいから乗ってみてほしいな。

ただしアメリカンなら多分リッターオーバーの大排気量車じゃないとイマイチだと思う。しかしそれらは高くて手が出しづらい部分もあり、その場合は大型ネイキッドやメガスポーツがオススメとなる。

ネイキッドはツーリング目的なら古い車種でも新しいものと楽しさはほとんど変わらないが、古い車種はやはり輝きを失って見劣りすることが少なくないのでそこも注意。また、ネイキッドでも車種によってエンジンのフィーリングが結構違うので、もし試乗できればしておくべき。一般的に空冷や油冷エンジンのほうが水冷よりも気持ち良い傾向にある。

メガスポーツは高速道路で一番恩恵を受けるジャンルだが、やや前傾気味のライポジと風防からハイペース気味のツーリングとの相性は抜群。特にアメリカンはスピードを出すと一気に辛くなるので、遠くへ行きたいならメガスポーツのほうが良い。

SSのようなストイックさはメガスポーツにはないので、街中も苦労することは少ない。慣れない人が少し持て余す程度だと思う。

普通二輪で乗れる400ccまでで考えると、単気筒か2気筒のバイクがオススメ。個人的にはDR-Z400SMのような400ccのモタードが、中型とは思えないパワーと意外に楽しい鼓動感、そして高いスポーツ性能からオススメとなる。400ccの4気筒はかなり回さないとパワーがなく、ツーリングにはあまり向いていない。

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