バイクはスポーツ、車はゆったりな理由
私は「バイクではスポーツ走行を思いっきり楽しみ、車はまったり街乗りが楽しければ十分でほどほどに」というスタンスが最強だと考え、実際そうしています。スポーツ走行というものに興味がある場合、お金持ち以外はこうすべきだと思う理由を説明します。
もしあなたがバイクを持っていないとしてたら、1台の車しか持てないためにスポーツカーを持つことは実に魅力的です。バイクがないことでお金も掛けやすいでしょう。
ですがバイクの免許を取り、バイクを持つ生活になっているなら話は別です。バイクだけでも結構なお金がかかるため、スポーツカーとの両立は難しいでしょう。
スポーツ走行には金がかかります。しかし実は車とバイクでは大きな差があります。
バイクのスポーツ走行にかかる費用
先にバイクの方ですが、まず2000年くらい以降のSSであれば公道ではもう十分すぎるほどのパワーと運動性能があります。最新のSSは実に素晴らしいですが、2000年頃の中古のSSと比べて値段分の差があるかと言われればないです。
その十分な性能を持つ中古SSはヤフオクなら50万円くらいから買えます。例えば走行距離が4万キロいってる車体としても、多少のメカニカルノイズなどはあるかもしれませんが、よほどのハズレを引かなければ十分に走れるはずです。
エンジンオイル、タイヤ、ブレーキパッド辺りは変える必要があるでしょう。が、その後は峠や公道であればそれほど頻繁にお金はかかりません。サーキットにしても、エンジンオイルをマメに変えることになるくらいでしょう(レース用タイヤの超ガチ組はタイヤ交換も伴うが)。
またバイクに関しては、ツーリングに使おうがスポーツ走行に使おうが、それほどかかる費用に違いはありません。タイヤはツーリング用でもスポーツ用でもさほど価格に差はなく、実は攻めてる時に使われるサイド部分のライフはどちらでもあまり変わりません。ツーリングタイヤで攻め過ぎるとサイドだけなくなって乗りにくくなります。
車のスポーツ走行にかかる費用
まずスポーツカーというのは中古でも高いです。ボロでも良いという妥協を除き、150万円は最低掛かるでしょう(中古のNCロードスターや前期型S2000、RX-8辺りが狙えるライン)。
私は車にはそれほど執着がないので上記の車は本当に素晴らしいと思うし所有したいとは思いますが、車で本気でスポーツ走行したいと考えたらちょっと半端なラインとなってしまうでしょう。スポーツカーは性能(と希少性)が価格としっかり比例しています。安い車はどうしてもスポーツ性能が見劣りします。
単純にバイクと車がどちらが速いか、という意味じゃなく、それでスポーツ走行する時の立ち位置みたいな問題です。バイクは50万円でもとてつもないパワーと動力性能がありますが、車は最低150万円でそれでもパワーなどはちょっと完璧ではない。
また車の場合、街乗りとスポーツ走行ではかかる費用に大きな違いがあります。スポーツ用のタイヤ、エンジンオイル、ブレーキパッドなどは街乗り用より遥かに高いですし、バイクと違って冷却が苦しいから油温計を付けたりなど、ストック状態では本格的なスポーツ走行に耐えられず様々な改造が必要になったりします。タイヤ交換だけで走れるSSとは大違いです。
また車重がバイクに比べ何倍も重く、車体が受ける負荷が大きいので、消耗品のサイクルもかなり早いです。足回りなどの部品もそれなりに見る必要があります。バイクなんてめちゃくちゃ激しく走っても2、3年では足回りのO/Hは必要ありません(競技を本気でやってる人は毎年O/Hくらい)。
スポーツカーは車体価格、メンテ費の他に、任意保険は高いし、燃費は悪いし、足回りを固めるはずなので街乗りの乗り心地は悪いなど、日常の使い勝手は悪いです。もちろん、自分が好きな車ですから気分はいいでしょうが、払う代償を考えれば微妙です。
車は街乗りさえ十分と考えれば凄い安いものもある
例えば私が最初に買った車はマニュアル車のマーチで10万円でした。街乗りではまあ十分走りましたし、峠でもなかなか笑える楽しい走りをしました。
バイクと違い、車は生活必需品で台数が違うため、ありふれたただの街乗り車ならかなり安いです。もちろん、バイク乗りからしたら「なんてプアなんだ」と感じる部分も多々あります。が、バイクと同じ目線で車を見てはいけません。
車はスポーツ性能を上げるには色々なものを犠牲にする必要があります。だったら、車は安いので我慢し、良いバイクを買ったほうが幸せなのではないかというのが私の考えです。
もちろん車とバイクでは同じスポーツ走行でも楽しみが違うのはわかります。どうしても車でも走りたくなったら、私としてはレースシミュレータをオススメしたいと思います。
私はAssetto Corsa(アセットコルサ)というシミュレーターをやっているのですが、これは現実とほぼ同じように運転できるパソコン用レースゲームです。 ハンドルコントローラーと座席の2点を買っても安いものなら7万円でお釣りが来ます。
レースシミュレータは本当にオススメなので、他の記事で扱いたいと思います。