バイクが語るシリーズ「最悪な第一印象」
痛い部分がありますが、私なりに楽しい記事を書こうとした結果なのでご了承下さい。
とあるガソリンスタンドにて…。
ふー、今日はよく走って疲れたなぁ。今日もガソリンが美味しい! 元気だ!
あー、タンクが空っぽよ。さっさとハイオク入れなきゃ…あん? なによ、ずいぶん貧乏臭いのがガソリンノズルくわえてるわね。ほらっ、さっさとどきなさいよ!
ひえぇぇ! まだタンク一杯になってないのにぃ!
アンタVTでしょ? 250cc版カブなんだからサラダ油でも入れてなさいよ!
おいおい待った。VT250はカブじゃないし、そもそもサラダ油で走るってのはエンジンオイルの話だろ?
エンジンオイルでもムリですよぉ!
また妙な不人気車が来た…誰よアンタ?
スズキの油冷エンジン搭載ビッグネイキッド、GSX1400のジースだ。
ハッ! わざわざエンジンを新開発してまで意気揚々と作ったのに結局売れずに消えたバイクじゃない。しかもその名前○ラゴン○ールで古…。
言うなそれを。油冷エンジンはいいぞー! 確かに売れなかったが乗ればわかる! サスにコシがありよく動いて、エンジンの振動も最高だし高級車みたいだぞ。ところでお前こそ誰だ?
私はかの有名なNinja ZX-10Rの最初のモデル、C型の天奈よ!
ハ? 天…なんだって?
天奈! 「10R → テンアール → テンナール → テンナ」ってわけよ。
微妙なネーミングですね。
黙りなさい! サーキット最強を目指して作られた硬派なリッターSSなのよ私は! 見なさいこのスレンダーなシルエットを。パワーウェイトレシオも当時最強だったし、独自のバックボーンフレームを採用した…
ああ、ZX-10Rといえば独特なフレーム構成にこだわりすぎてクソッタレに乗りづらくて、2011年型からオーソドックスのフレームにしたらようやく売れたバイクね。
痛いところを…。で、赤いアンタは何?
僕はVT250スパーダです。VTシリーズはとても頑丈なエンジンで、初心者からバイク便の兄ちゃんにまで幅広く愛されてます。
実は結構速いしな。ジムカーナでは頂点のクラスであるA級でもVTR乗りがいるぞ。それだけポテンシャルがある名車ってわけだな。峠でも乗りやすく速いしな。燃費もいいし壊れないし、まさにホンダらしいバイクだ。
でもパワーは所詮250でしょ? 私達リッターSSはサーキットで走るために生まれたバイクだからね。やっぱりバイクは格好良くて速くなきゃ。
ZX-10Rは2011年のJK型になるまではバランスが悪くて乗りづらく低評価だぞ。別にサーキットのタイムが良いわけでもないし、なんか燃費も悪いっぽいぞ。
いいのよ! 理解してくれるお金持ちのオーナーならたくさんガソリンを入れてくれるわ!
金持ちならわざわざそんな半端なもの買わずに、もっといいリッターSSを買うと思うが…。もっとシビアちゃん姉妹(HONDA CBRシリーズ)を見習ったらどうだ。
呼んだ?
ハッ! わかってないわね、誰でも乗れるわけじゃない。選ばれし者のみが乗りこなせるカワサキ ニンジャ ZX-10R! 硬派なスーパースポーツ! これがいいんじゃない! 誰でも簡単に乗れちゃうホンダと一緒にしないでよ。
で、2011年型から一気に乗りやすくなって売れたわけですね。わかります。大体スーパースポーツなんて乗りやすくて速いのが良い車体の条件に決まってるだろう。
私達シビア姉妹は一貫して乗りやすく、従って速いスーパースポーツとして開発されています。
これだから愚民共は…。バイクは乗りやすくて速いだけじゃ面白くないのよ。じゃじゃ馬を乗りこなしてこその醍醐味ってものがあるでしょ? だんだん乗れてくるのが面白いんじゃない!
バイクは乗りやすいほうがいいに決まってます。特に初心者にとっては乗りにくいバイクは緊張してしまって楽しく走れません。乗りやすいというのは大切なことなんですよ!
まあその点に関してはお互いに一理あるな。そこはもう乗り手の考え方次第としか言いようがない。
はい今回はここまでー。次回からはお題を決めてそれぞれの立場から話し合ってもらいます。また登場バイクも増やしていきます。
なぜこういった試みをしたかというと、私の普段の記事は無駄なくコンパクトに濃縮した文章なので面白みに欠けるし、1つの視点から書いているのでちょっと幅広さに欠ける部分があります。
そこでバイク自体をキャラにして対話式にさせたらと思いやってみました。今後はもう少し建設的な対話をさせます。実験的な試みなので続かない可能性も高し(笑)
以下は今後出す可能性のあるキャラ一覧。
天奈
ZX-10R
C型
スポーツ走行大好きな生意気な女。だが肝心の走りは…?である。突っ張ってるが突っ込まれると弱い。
ジース
GSX1400
街乗り・ツーリングライダー代表。常識がありまとめ役だが、油冷エンジン好きなど、妙なこだわりもある。
スパダくん
VT250
SPADA
初心者ライダー代表。自信はないが大型への憧れはある。
カブ爺
カブ50
長老。みなカブ爺には逆らえない。
イナズマくん
イナズマ400
GSX1400のジースとは油冷兄弟。
シビアちゃん
CBR1000RR
ホンダ家のCBRシリーズの1人。シビア姉妹の1人だが、そのままシビアちゃんと呼ばれている。
アルワ
YZF-R1
ヤマハ家のYZF-R1の1人。日本人離れした美しい容姿。
ルーシャ
RS50
イタリアのアプリリア家のRS姉妹の末妹。同じ原付クラスの中でも卓越したプロポーションを持つ。
ミレ嬢
RSV Mille
イタリアのアプリリア家のお嬢様。ルーシャの姉上でもある。お嬢様言葉使い。
フォウティン
ZX-14R
ズィルクス
ZRX1100
NSR小僧
チャラチャラした若者で、峠で相手を探し歩いている。実に絡まれたくない。
セーロウ