上手くなるために大事だと私が考える3つのもの
速く走るためには「上手さ」が不可欠ですが、ではどうやったら効率よく上手くなれるのでしょうか。これに関しては人によって考え方が違うし、そもそも上手さとは何か、どこまでを含めて上手さというのか難しいものがあります。
上手さとは
私が考える上手さの定義として、以下のように考えています。
- 公道における基本的な乗り方(取り回し・街乗り・危険予測)
- 低速域での扱い(Uターンやバランス感覚など)
- スポーツ走行の上手さ
- 軽量車から重量車まで幅広く乗れる
- SSからモタード、アメリカンなど車種問わず操れる
人によってはほとんどスポーツ走行の上手さだけを指しますし、スポーツ走行に興味がない人は街乗りができてUターンがスムーズにできれば上手いと考えるはずです。
また車種による違いもあります。例えば原付だけで速さを極めた人も、リッターバイクの取り扱いには戸惑うでしょう。逆に普段リッターでガンガン走り込んでいる人がいきなり軽量車に乗ったら、軽量車ばかり乗っている人に遅れをとるかもしれません。SSばかり乗っててネイキッドは乗りにくいと感じる人もいるでしょう。
スポーツ走行の上手さが占める割合が大きい
私自身がスポーツ走行が好きなこともあり、私にとってはやはりスポーツ走行の上手さこそライダーのスキルだと言えると思っています。でもスポーツ走行のスキルには上記のリストの要素が入ってくると思っているのです。
まずはわかりやすい例ですが、例えば250ccのスポーツ車でガンガンに走り込んでてかなり速い人、それ単体で見れば間違いなく上手いです! ですが他のバイクにほとんど乗ったことがなければ、恐らくその人はバイクが違えば違和感を感じて勢いがなくなるはずです。リッターネイキッドに乗れば重くて寝ないし、ハンドルは切れ込むしアクセルワークが難しく感じるはずです。
そのバイクさえ乗れてればいい、という考えももちろんあるし正解だと思います。でも私は上手さ・スキルに関しては貪欲なので、他のバイクでも同じように走れないのはなぜかと思うし、つまり未だ持ってない・知らない技術があるからそうなってしまうのだと考えます。つまり上手さという観点からは不完全、であると。
私が考える上手い人というのは、どんな車種でもすぐに適応して意のままに操れ、Uターンから高速域でのハングオフまで上手く、SSでもネイキッドでもモタードでも速い人です。
これは私の好みが反映されてるだけであり皆がこう考える必要はないと思います。ツーリングメインの人なら自分のバイクに上手く安全に乗れて、後は「運転を楽しむこと」が上手ならそれだけで十分なはずです。レーサーなら自分のバイクをサーキットで速く走ることだけを考えればいいです。Uターンが苦手でも全く何の問題もないわけです。
ただここは私のウェブサイトなので(笑) 私なりの考え方「どんなバイクでいかなる状況でも上手く走れる」ということに着目します。すると必要なるのはまずライテク、そして様々なバイクに乗った経験、そして様々な場所を走ることだと思っています。
ライテクを磨く
ライテクは知識と実践両方で成立するもので、知識ばかりの頭でっかちではイマイチだし、感覚に任せた実践のみというのも私はあまりよくないと思っています。感覚から自分なりの理論を作り出し、それが現実の理論と合っているならいいですが、間違っていたらもったいないだけです。
知識に関しては、色々なサイトを見たり書籍を買ったり人に聞くことです。ただしライテクは文章にするのが難しく、車種や状況によって必要なものが変わったりするし、ハングオフ1つとっても体の出し方は色々ありますから、実践して自分なりに咀嚼する必要があります。
そして実践ですが、練習というのはそう簡単にいくとは限りません。例え走り方を頭でわかってしていても、セッティングがおかしいバイクだと挙動に癖が出ておかしいと思うわけだし、1つの乗り方に体が完全に慣れてしまい、他の乗り方が難しくなってしまうこともあります。
様々なバイクに乗る
NSR80で山で鬼速い人がいたとして、その人がそのバイクをもう本当に意のままに操れるとしても、持っている技術の幅には限りがあります(ホンダだしね!)。リッターバイクのアクセルワークが難しいなどとは思いもよらないでしょう。
SSに慣れた人がモタードに乗ったら、サスが動いて固定しないもんだからコーナーが安定してるのかないのかわからず、かなり戸惑うでしょう。
基本的にライテクというのは全てのバイクで同じです。ただ車種によって見えにくい技術があったり、むしろかなり難しくなってしまう技術もあります。そういったものも自然に全て対応できるくらい、全般に渡ってスキルを上げることが大事だと私は考えています。
私は試乗を含め50台以上のバイクに乗ったことがあるので自信を持って言いますが、とにかく経験値を積むには色々なバイクに乗るのは大変有効です。乗りやすいバイクと乗りにくいバイク両方乗って、なぜこうも違うのかなど考えるきっかけが生まれるのです。
もし初心者がいきなりC型のZX-10Rに乗ったら怖すぎて、簡単にはスポーツ走行が上手くならないはずです。私もDR-Z400SMを増車したことでわかった技術がたくさんあります。古いバイクと最新バイクの動き方の違い、また同じジャンルのバイクでもメーカーによって性格付けが違ったりして面白かったりします。
様々な場所を走る
街乗り、高速道路、ジムカーナ、峠、サーキット。どこでも上手に走れることが大事だと思います。峠ばかりでは見える世界に限りがありサーキットでは速く走れないし、サーキットばかりで峠にいったことがなければ、峠ならではの走り方を体感するのも楽しく有意義でしょう。ジムカーナはちょっと特殊な世界であり知らなくてもいいとは思います。
自分はオフロードは興味はあるものの走ったことがなく、これを体験したらまた色々変わるのかもなぁと思っています。
それで自分のサイトのライテク記事ですが、初心者向けの説明は不足していますが中〜上級者が公道を走る上で役に立つことをコンパクトにまとめています。理論に関してはかなり得られるはずなので、あとはこれを実践してほしいのです。
できれば色々なバイクで試して下さい。自分のネイキッドだと○○がやりにくいけど、この250だと凄い簡単だぁ! みたいなことがたくさんあります。それを感じることが大事です。