常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
毎日更新中!所有歴はカブ、RS50、スパーダ、イナズマ400、GSX1400、ZX-10R、DR-Z400SM。

ライディングテクニック鍛錬の間

様々なバイクがあれど、よほど極端な車種を除きライテクは共通しています。公道やサーキットで安全に速く走る乗り方をみなさんにぜひ知ってほしいと思います。

セッティング・ライテク 参考になる記事集め

ネットにはとても参考になる記事がたくさんあるので、見つけたものをご紹介しています。

作成:2018年

サスセッティング系

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番外編

AutoExe:チューニングを楽しむための動的感性工学概論 §10

以下は自分用のメモで、これだけを読んでモノにするのは厳しいです。

フロントフォークのプリロードは車高調整に使う

フォークのプリロード(イニシャル)を掛けると、バネが縮められるか前の車高が上がる。バネが柔らかい正立フォークはバネが縮むより車高が上がりやすいし、硬いバネの倒立フォークのSSなどは車高が上がりにくくバネが縮みやすいと考えられる。

静止時にバネがどの縮み具合で止まるかはバネ上荷重(車重+体重+各種G)の大きさだけで決まるのだが、フリクションなど様々な要因があり厳密にどう変化するかはわかりにくい。

フォークの最大ストローク幅は決まっていて、ストロークの配分の目安は人が跨った状態から「縮み7:伸び3」。プリロードを掛ければ縮み側のストロークが長く、伸び側のストロークは短くなっていく。プリロードを抜けばその逆で、縮み側が短く伸び側が長くなって車高が下がる。

プリロードを掛けた場合は乗車時に荷重が掛かって縮むとしても最初に車高が高くなっている分だけ常に高くなる。極端に大きな荷重が掛かってフルボトムしているならばより長いストロークでスプリングをさらに縮めたわけなので、より強い反発力(伸びようとする力)となる。

プリロードを掛ければ縮み側の最大ストローク量が増えるだけ伸び側の最大ストローク量が減るので、掛け過ぎれば加速でフロントが浮きやすくなったり、ギャップ通過時にフロントが路面を捉えられず不安定になる。その際は伸び側減衰力を強めると若干安定しやすい。プリロードを抜けば当然縮み側のストロークの余裕が減ってフルボトムしやすくなる。

フォークのプリロードは前の車高の調整に使うもので、硬さ調整のために使うものではない。街乗りと峠、そしてサーキットでは減速Gが大きく異なるため、ブレーキングでフォークが入りすぎるのを防ぐために調整されことが多い。逆にサーキットで合わせてしまい、峠で曲がらなくなったらプリロードを抜いて車高を下げる。曲がるためには前後の高さを合わせる必要があるので、同時にリアのプリロードも変わってくる。

フォークの硬さ(つまりストローク量)を変えたければスプリングやフォークオイルを変えたり、油面を変えて空気の反発力を変える。スプリング交換はストローク全般に渡って影響があり(バリアブルレートでなくスプリングレートが一定のシングルレートならばだが)、油面は縮むに従って影響力が出るので奥での踏ん張りに影響する。

プリロード調整は最大ストローク量(フルボトムと伸び切りまでのストローク量)の変化も伴うので、純粋に車高だけ変えるならフォークの突き出しを変えたほうが良い。それとフォークのプリロードを変えるとインナーチューブ内の空間の変化で気圧が変わってしまう。密閉状態なので開けるまで正常な気圧に戻らないことに留意(どれほどの影響かは不明)。

フロントのダンパー

ブレーキを緩めながらターンインする時に、縮んだフォークが勢いよく伸びないように伸び側減衰を強める。強くしすぎるとバンクしづらくなって曲がれなくなるが、強めの中で自分に合う強さにする。

圧側はフォークが縮む時の速度を抑えるためで、ブレーキングでの急激なピッチングやストロークが止まる時のおつりを緩和するために掛けるが、できるだけ弱いほうが良い

フォークのフルボトムは問題でないし、それを嫌ってスプリングを硬いものに変える必要も基本的にない。古いバイクやネイキッドなどで明らかにフロントが柔らかい場合などを除いて。

車体姿勢

フルバンクでアクセルもブレーキも使っていない時に前後の高さが同じになるように調整する。この時が一番曲がるのだが、人間はライディングフォームくらいでしか影響できないので、ここに車体姿勢を合わせる。

利点欠点対策
前下がりコーナー初期でよく曲がるフロントヘビーで前輪から外側に膨らむ
ブレーキングがしづらい
突き出しを戻す
後ろ下がりマイルドでリーンが軽い前荷重の不足で鈍重
二次旋回でアンダー
リア車高を上げる
リアサスのプリロードをかける
前上がりリーンが軽い鈍重で曲がり始めが遅い
アンダーステア
フロントのプリロードを弱める
後ろ上がりクイックで二次旋回が曲がるブレーキングで前荷重が大きい
減速でリアタイヤが不安定
立ち上がりでリアが突っ張る
リアの車高を下げる
締める・かける緩める
Fプリロード前の車高が上がる
伸び側最大ストローク量が減る
前の車高が下がる
縮み側最大ストローク量が減る
Rプリロード後ろの車高が上がる
全体的にリアのストローク量が減る
後ろの車高が下がる
全体的にリアのストローク量が増える

リアサス プリロード/スプリングレート

バイクの後ろ側の車高に直結し、プリロードやスプリングレートを硬くすれば上がり、柔らかくすれば下がる。同様に後ろ側のストローク量・車高の変化量も、硬くすれば小さくなり柔らかくすれば大きくなる。

柔らかいとアクセルを開けやすくなり、リアに荷重が載っていなくてもリアが沈むことである程度吸収して開けやすくなる。また路面追従性が上がるので路面のギャップに強くなる。

しかしリアの車高が低いと全体的にアンダーが強まり、特にアクセルを開けても曲がらなくなってしまう。するとより寝かせて曲げる必要が出るので、後輪は無駄に横に流れることになるし、グリップ力が下がるのでアクセル開度を大きくできなくなる。

硬くすると逆で、アクセルは開けづらくなるが開けて曲がりやすくなる。またリアサスが踏ん張り荷重が掛かるので、アクセルによって後輪のグリップ力が高くなる。

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