常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
毎日更新中!所有歴はカブ、RS50、スパーダ、イナズマ400、GSX1400、ZX-10R、DR-Z400SM。

ライディングテクニック鍛錬の間

様々なバイクがあれど、よほど極端な車種を除きライテクは共通しています。公道やサーキットで安全に速く走る乗り方をみなさんにぜひ知ってほしいと思います。

スロットル・フロントブレーキ操作

体が車体の動きを邪魔していなければ、スロットルとブレーキ操作でバイクは活き活きと動くのを実感できると思います。ここではハンドル周りの操作の基本を書いています。

作成:2009年5月29日

グリップの握り方・アクセルスロットルの開き方

「ハンドル・グリップには強く体重をかけない」。これが大原則です。そして優しく細かくスロットルを回す必要があります。

ブレーキに使う指に関しては、私が山道で理想的と考える薬指1本掛け、もしくは薬指と小指2本掛けを前提にしています。サーキットの全開走行、もしくは街乗り・ツーリングなら人差し指と中指の2本掛けかどちらか1本掛けをオススメします。

サーキットではターンイン速度が高く、寝かしていきながらアクセルも同時に開ける必要がないため、人差し指1本ブレーキが操作しやすくオススメです。逆に山道ではサーキットほどターンイン速度が高くなく、コーナーの最中でアクセルを開ける必要があるため、アクセルとブレーキの同時操作がしやすいこの方法をオススメしています。

  • アクセルスロットルは人差し指と中指と親指で輪っかを作り握る。薬指と小指はブレーキ操作に専念する
  • スロットルは下から持ち、手首が下に落ちている状態がスロットル操作がしやすいため基本ポジションとなる。しかし当然ここからではスロットルを少ししか開けることができない
  • そこでその形のままスロットルの真上より少し奥へ手を持っていった時(手の甲が斜め前方へ向く時)が「スロットル全閉・微開の時」となる。信号待ちやターンインでブレーキを掛ける時などはこの位置まで手が上がってくる
  • そしてそこからスロットル開けることで先程書いたスロットルを下から持つようなポジションとなる。大きく開けていてもさらに手を下に押し込んで開けることができて、微調整もできる無理のない位置であることが大事
  • 私が実践している走法は「できるだけアクセルを開け後輪で支配する」ものであるため、とにかくアクセルをしっかりと開けられて、かつ微調整ができないといけないのだ
  • 場合によって、スロットルの持ち替え(スロットルを開いた状態で手首を少し上へ戻して開け直すことで、より大きく開けること)が必要なこともある
  • ターンインや立ち上がり加速でわずかにアクセルを開ける必要がある時は、親指と親指の付け根に力を入れて少しスロットルを押し込むとやりやすい
  • ターンインなどでアクセルを閉じるときは手が上に持ち上がるので、薬指がブレーキレバーに近づきブレーキ出来るようになる
  • 腕や肩はリラックスして、手と手首だけでアクセルの操作の全てを行う

私はもともとブレーキは人差し指1本掛けだったのですが、今では薬指と小指を使っています。上達してくるとターンインから立ち上がり加速にかけてのアクセル開度が重要となるのですが、ブレーキレバーを握っていると開けていく操作が非常に困難です。そこで薬指と小指は手首の動きに対しかなり独立して動かせ、スロットルを開けるのも楽だと気づいたのです。

スロットルの回し方とフロントブレーキのかけ方の関係

やってみるとわかるのですが、スロットルを回している状態でフロントブレーキを握るのは簡単なことではありません。

ここで、スロットル操作を人差し指と中指と親指で行い、薬指と小指をフリーにしていたことが活きます。この2本でブレーキレバーを操作、残りの他の手の部位でスロットル操作をすることによって、ブレーキングとアクセルワークを独立して行うことができます。

  • ターンインでの減速では、よほどのハードブレーキングを除いてアクセルを完全にオフにしない。少し加速するくらいにスロットルを開いたままブレーキレバーを握り込んでいく(バックトルクがかかるほどスロットルを戻すと車体の向き変えがしづらくなる)。
  • 減速があまり必要ないコーナーでその恩恵がわかりやすい。ラジアルタイヤなら、ブレーキレバーから前輪がグニュ〜っと潰れる感覚が得られれば正解(タイヤやブレーキパッドなどにより体感差がある)
  • コーナー途中までにかけてフロントブレーキをゆっくり離していく(状況により位置は前後)。急激なブレーキ力の変化はNG。車速が落ちすぎたり、ラインに余裕があるならその分だけスロットルを開く
  • この時、ハンドルに力が入っているとハンドルが切れ込まなくなり、本来より深いバンク角となってバランスが崩れて極めて危険(こじってる状態)。

ハードブレーキングの仕方

スロットルを大きく開けている状態からハードブレーキングを行う場合、スロットル開度をある程度で固定しつつ強くブレーキレバーを引く必要があり、少し工夫が必要です。

  • まずスロットルを少し戻し、人差し指と中指と親指でちょうどいい開度にしたら親指の付け根の周辺をスロットルに押し当てることで減速Gに耐えながら開度を維持できます。
  • また押し当てていることで薬指と小指に力が入りブレーキレバーを握りやすくなります。

ライディングテクニック鍛錬の間のページへ戻る

トップページへ戻る

更新履歴
現在の人気記事はコチラ!