常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
毎日更新中!所有歴はカブ、RS50、スパーダ、イナズマ400、GSX1400、ZX-10R、DR-Z400SM。

試乗レポート

色々なバイクを試乗しており、その中から有用そうなものを書いていきます。

KTM 690 Duke R 試乗インプレ

KTMの店で公道試乗会をしていたのでDuke390と690に乗ってみた。比較対象は愛車のDR-Z400SMやZX-10R、そして今まで触れたバイク。

書いている人のスキルについては管理人について/現在のスキルなどの記事をどうぞ。

作成:2016年8月10日

半乾燥重量150kg 690cc 68ps/7500rpm 82万5000円。タイヤは2年前のパイロットパワー2CT。※写真は390Duke

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一言で言うとこれは凄まじいバイク。パワーがあってサスもコシがあってよく動く。

ポジションと取り回しはDuke390と大差なかったと思う。

驚いたのはそのパワー。単気筒の690ccというのは初めてで、やはり出だしのトルクは素晴らしいの一言。アクセルを開けた分だけ有無を言わさず車体が力強く押し出される。4気筒のようなタメは皆無で、上までぶっといトルクのまま加速していく。

さすがに1速の全開は躊躇ってしまって、2速でやると怖くはないが大満足の加速。サーキット行かないなら実用的に一番速いのはやはり単気筒ね。

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次に驚いたのはそのしなやかさ。大パワーに負けずコシがあってしなやかに動くサス。切り返しで大きめに開ければ、破綻せずしっかりサスが縮んで力強く切り返しができる。フロントフォークの動きもかなり良い。

サスが柔らかいというわけではなくて、普段の動きに緩慢さはない。大型ネイキッドのような「よっこいしょ、というバンクが終わるまでのダルい待ち」がなくて、しなやかにどこまでもサスが追従しているからよく曲がる。

もちろんSSのようなカチカチ感は全くなくて、モタードのサスを非常に上質に仕上げたもの。DR-Z400SMも凄まじく良いサスだけど、690 Dukeはより大パワーに対応できるようにより強いコシとしなやかさを持つ。

タイヤがパイロットパワーだったので「サスが仕事してるなぁ」としか感じなかったけど、これにアンビートンやスーパーコルサのようなプロダクションタイヤを履かせたらタイヤからグリグリ曲がって凄いことになると思う。減りも凄いだろうけど。

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諸元で見ると重量はDR-Z400SMよりも17kgくらい重いらしく、乗ってる時も「少し重いな」とは思ったのでコーナリングはDR-Z400SMのが楽に速いだろうけど、このパワーとしなやかなサスは文句なしです。

ジムカーナには多分パワーがありすぎて、自分じゃ絶対に扱えないなとは思う。

このバイクはもちろんスポーツ走行には最適で、高速もパワーがあるから流れに乗る分には不満はないはずだし、街乗りは大パワーとしなやかな車体のおかげで楽しい。しかもエンジンの振動もかなり気持ちの良いもので、車の流れで走っているだけでもとても楽しい。

デザインもKTMはカッコいいし、もしもDR-Z400SMを持っていなかったらこれはかなり欲しいバイク。本当にこれは速いし楽しい。現実的に乗れる、モタードバイクの頂点の1つだと思う(価格はたったの82万5000円)。

ビッグシングルなので万人が簡単に扱えるバイクではないけど。しなやかな車体を活かす繊細なアクセルワークができると、高い旋回性とどこからでも取り出せるパワーですっごく幸せな気分になれます。

(諸元と価格は古いデータで、現在はより高性能・高価になっているようです)

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