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サーキットでバリバリ走るために必要な知識・練習をまとめています。バイク初心者からサーキット中級者まで役に立つ記事を目指しています。

基礎知識[1]「タイヤのグリップ力」

基本をおさらいしたいと思い、ほとんどの人は知ってることかもしれませんが根本から考えていきたいと思います。最初はタイヤから、その後は荷重やサスなどを考えていきます。

作成:2021年11月25日

次のページ:基礎知識[2]「荷重とタイヤのグリップ力」

タイヤのグリップ力は前後+横

タイヤのグリップ力は加速・減速の前後方向と、旋回中に遠心力に対抗する横方向の両方に使われる。

tyre_grip_circle.png

リアタイヤが浮くほどのハードブレーキ状態では縦方向に大きく使っているため、曲がろうとして遠心力が発生するとグリップ力が限界を超えて転倒する。

現代のタイヤはグリップ力が非常に高いので、フロントブレーキだけを全力で掛けてもジャックナイフするだけでフロントが滑ることはあまりない。

高い車速でフルバンクで曲がっている時は横方向にかなり使っているので、わずかに残っている分だけしかアクセルを開けて縦方向に使えない。車体を起こしていけば曲がる力が小さくなり遠心力も減るのでもっとアクセルを開けられる。逆に言うとフルバンクしているのにアクセルを開けられるなら、もっと高い車速で曲がれる可能性が高いということになる。

バンクしていくほど接地面積が減ってシビアになる。

上の図では加減速と旋回を半々ずつ使えば使えるグリップ力が大きくなるように見えるが、実際はそうではない。バンクして横方向にグリップ力を使っているとアクセルやブレーキはかなり繊細さが必要となる。

タイヤはアクセル・ブレーキの縦方向だけ、または加減速なしの横方向にだけ使う時は安定するが、ミックスするのは難しい。その理由の1つは荷重(負荷・重さ)を掛けないとタイヤのグリップ力は上がらないからである。

グリップ力を上げるにはタイヤを潰す

タイヤのグリップ力は消しゴムでよく例えられる。机の上に置いてある消しゴムをデコピンすれば簡単に滑っていくが、上から指で押さえればデコピンしても動かない。タイヤも同じで荷重(重さ)を掛ければグリップ力が上がり滑りにくくなる。

例えば60キロ一定速で真っ直ぐ走っている時はほぼ負荷がなく、縦横にほとんどグリップ力を使っていない。ここから瞬時にフルブレーキすると急激な負荷に対応できず転倒するし、瞬時に寝かせていきなり限界のコーナリングをしようとしてもグリップ力を発揮できず転倒する。

タイヤの特性的に大まかに言って表面のグリップ力と潰して得るグリップ力があり、タイヤによってバランスは違うものの、荷重が掛かるほどグリップ力が上がる。そのため滑らかにブレーキを強くしていくことで、縦のグリップ力の消費量の増加以上に縦のグリップ力が上がっていき滑らない。

ブレーキで縦に潰してから寝かせて横に潰す

そのため一般的なコーナリングの流れとしては、まずスムーズに強烈なブレーキを掛けて縦方向に全力で荷重を掛けてグリップ力を上げた後に、そのブレーキをスムーズに抜きながら寝かせて曲げていく。ブレーキを抜くと縦のグリップ力の消費量が減るが、その分寝かせて曲がることで遠心力が掛かり、対抗するために横方向にグリップ力が使われるので釣り合うことになる。

ブレーキを早々に緩め過ぎればタイヤのグリップ力は落ちるし、ブレーキのリリースが遅いとアンダーが出て曲がらないか転倒する。

四輪なら失敗しても少々のアンダーやオーバーステアが出るだけだが二輪は転倒に繋がりやすいので、この基本を高い次元でこなさなければならない。

ちなみにバイクに乗る時はほとんど気にする必要がないが、掛かる重さが大きくなっていくと得られるグリップ力は減っていく。いくら荷重を掛けても限界があるということ。

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