2) aprilia RS50 購入
「100キロ出る! でもなんかやりづらい…」
RS50を購入し爆走かと思いきや…?
弟もバイクに乗っており、スポーティーなバイクの購入を勧められる。私のカブは仕事用のものだったので、自分のバイクは持っていなかった。原付でカッコよくてスポーティーで豪華でデカイ奴、というと aprilia RS50 に決まった。
バイクについて全く無知だった私は、バイクブロスで見た「ちっこい写真」だけで判断し、電話して購入。現物確認もせずに買うとはかなりの愚行。しかしそれはともかく、RS50 は自分で買った最初の愛すべき相棒となった。
初めはまともに乗れなかった。セパハン、クラッチレバー、シフトペダル、低速トルク極細と、ビクビクしながら乗っていた。初めて走った環七で、スクーターがすり抜けをしまくっているのを、違う世界の出来事のように眺めていた。
カブは60キロまでしか出なかったので、70キロからはとても怖かった。しかし慣れてしまえば、大きいカウルのおかげで90キロ巡航も余裕でこなせるバイクだった。低速が厳しい分、ある程度のスピードは出していたかった。
フルスロットルで飛ばしたこともあったが、80キロも出すとなんだか落ち着かない。そして減速したあと、「妙な空虚感」を感じた。「なんでこんなに頑張って飛ばしているんだろう…?」と。飛ばして楽しいのも最初の間だけで、あとは自分がただみっともないように感じるだけだった。飛ばすのは私には合っていないのか…?
妙な違和感があった。接地感が全くなく、路面の凹凸を全て拾う。明らかにカブと違う。なんでだろう…? 実はフロントフォークはオイル漏れ、リアサスは抜けていて、タイヤはピレリの標準タイヤでしかも超硬化していて、最悪の状態だった。これも無知で現物確認しなかったツケ。
国道4号線を走っている時に2度白バイに捕まり、現実の認識の甘さによる後悔で嫌になった。スピード違反ではなかったのでまだ何とかなったが、都内で原付に乗ることに絶望する。そして中型バイクを切望するようになり、自分の技術を信じて普通二輪一発試験に挑戦することに。