バイク達の思い出 第5回「XJR1200 RGV250Γ CBR250RR VTR1000F CBR1000RR」
このシリーズでは管理人が今までに乗ってきたバイク達を振り返っていく。
21. XJR400 と XJR1200 (2009年9月)
弟はRZ250をすぐに手放し白いXJR400に乗り換えた。中型免許取り立てのころはわからなかったけど、大型に慣れた状態で乗る中型ネイキッドはどうだったかというと、とても楽しかった!
大型バイクでアクセルガバ開けする機会はほとんどないが、中型はシグナルダッシュや追い越しなどで頻繁にガバ開けが必要になる。大型に慣れると、この時のフットワークの軽さと適度な吹け上がりがなかなか面白い。
特にXJR400は軽快な車体で、寝かし込みも切り返しも楽な上にサスが結構コシがある。リアが粘るのでそこからアクセルを開けるのが楽しい。絶対的な性能はそうでもないけど、この演出は最高でXJRは本当にいいバイクだ。
イナズマは全てが重くてゆったりしたバイクで、直線をまったり走るのは得意だけどコーナリングはダメダメだった。走れなくはないけど面白くない。ヤマハは公道での楽しみ方を熟知してる感がある。
その後に乗り換えたのが紺色のXJR1200。
XJRといえばCBと共に日本の伝統的なネイキッドの双璧なので、まあやはりカッコイイ。さすがにどノーマルだと初心者に見えてしまうが、この紺のXJRは結構カッコイイ。
エンジンは空冷なので「フォ〜〜〜〜ー!」という結構気持ちいい圧力を感じた。パワーに凄さはないが、この気持ちよさはかなり良いエンジンだと思う。車体もヤマハらしく公道で楽しく走れるスポーティーさだから、やはりヤマハは日本人の乗り方をよく考えて作ってるんじゃないかと思う。
CBは乗りやすいけど、ホンダらしくエンジンパワーとスポーツ性能をかなり意識して作ってるし(BIG1と最初のCB1300SFは重かったけど)、ZRXはカワサキらしく高回転型エンジンをややコンパクトでよく曲がる車体に積んでかなり狙った仕様だ。バンディットは乗ったことないけどある程度スポーティーで高速走行向けのはずで、GSX1400はトルキーでまったり走るバイク。
そんな中、同じ空冷のゼファーと比べると現代技術をしっかり使っていて重くなくエンジンパワーも十分にある。空冷スポーツというジャンルで見れば間違いなく大傑作。水冷マシンよりもエンジンフィーリングはいいし、実にいいとこどりのバイクだ。水冷エンジンでもマフラーなどを変えれば気持ちよくなるが、そもそも空冷エンジンが気持ちいいのは大きい。
22. RGV250Γ (2010年1月)
面白そうなバイクがあるということで10万円くらいで落札して持ち帰り、それから動かなくなったバイク。2ストは絶対ダメだなとその時は強く思ったものだ。
23. CBR250RR (2010年1月)
弟がXJR1200を手放して走り屋から買ったバイク。スパーダと揃ってるのが面白い。
当時の私はスパーダ以外は上手く運転できなかったので、この楽しいバイクを振り回せなかった。バイアスタイヤで慣れていたので、簡単にバンクして凄く曲がるバイクじゃないとダメだった。
CBR250RRはラジアルタイヤを履いていて、バンクの仕方は比べればゆったりになるし、アクセルを開けていないと曲がらない。250だからそれでも簡単なんだけど、当時の私にはラジアルタイヤの曲がり方が慣れなかった。今だったらもう一度乗ってぶん回してみたいバイク。
24. VTR1000F (2010年2月)
1気筒あたり498ccという爆発的なトルクが特徴のバイク。国産バイクは4気筒ばかりなので貴重である。
初めて乗るビッグツインで、2000回転のような下からでも開ければリアが固まって路面に張り付きながら強烈に前に進む感覚が独特だった。GSX1400もかなり低速トルクがあるが、それよりあるんじゃないかと思った(1気筒辺りの排気量がこちらのほうが大きいし)。
ただしパワーの出方は完全にフラットで、回しても全然楽しくない。4気筒のように快感が増していき満足いったところでアクセルを戻す…ということができないので、精神的に回すのが難しいバイクである。マフラーを音の良いものに交換すれば違うのかもしれないが、純正だと相当つまらないであろう。
またタイヤがパイロットパワーで、2気筒のヒラヒラ感と合わさってバンクが凄まじく軽いバイクだった。それは日本人が4気筒のハンドリングに慣れているからかもしれないが。こんな簡単にバンクしていっていいのかと、ライダーが戸惑うほどだ。意識しないと必ずリーンアウトになってしまう。
低回転からパワーがあり寝かし込みが簡単で寝かすだけで曲がる、このバイクを私は超高次元のイージーバイクと評価した。単純に乗りやすい。
デザインも機能性第一主義のホンダにしては結構凝ったもので「良いバイク」であるのは間違いないと思う。車体としての欠点は燃費が悪いことくらいか。
しかしである。やはりバイクというのは極端なほうが楽しめるし実際売れる。低回転からパワーがあり寝かし込みが楽なのだが、絶対的パワーはさほどでもなく限界性能もSSほど高くない。こういうバイクが売れないのを悲しく思いつつ、私も愛車にしようとはまず思わないであろう。
25. CBR1000RR(11逆輸入) (2011年2月)
気軽に入ったドリームホンダ店で試乗。以前、大型免許取り立ての頃に06辺りの逆輸入車を同じく試乗したことがあったが、あの頃は黙って大人しく乗るくらいしかできなかった。
デザインはある意味一番ホンダらしく、機能性第一でシンプル極まりない。私からすると2008年から2016年までのCBR1000RRはデザインがSSとしては失格である。SSは置いてあるだけでカッコよくなくてはならない。ホンダはデザインは本当に二の次で考えてるので仕方ないが。
ただし近年のホンダはカワサキやマツダを見習ったのか、ホンダデザインを車も含め統一し始めている。ブランドイメージの大切さに対し、ようやく正面から向き合った。速さとか性能が全てではないから。車もバイクもフロントが初代ガンダムの顔である。
試乗の感想としては、さすがホンダの一言である。まさにニュートラルなハンドリングで、あくまで自然な挙動が続くのでライダーが自然に操作できるし、何が起こっているかわかりやすい。当たり前のことに思えるかもしれないが、高性能なバイクでこのニュートラルさはスゴイことである。
例えば私のC型ZX-10Rなどはまず車体が硬すぎて、寝かし込みは楽なもののそれだけでは曲がらない。下手にアクセルを開ければアンダーになるだけだし、どう操作すればいいのか初心者ではわからないだろう。
ホンダ車の特徴だが、挙動が高次元でニュートラルなので初心者でも安心して操っていけるのである。高い技術力があって初めてできることだ。
Uターンも恐怖感が少ないし、街乗りもラクラクなSSである。それ以上は公道ではわからなかった。惜しむらくはこのデザインである。