常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
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管理人のバイク歴

普通の人とはちょっと違う、変わったバイクライフが続く

バイク達の思い出 第6回「YZF-R1 シグナスX NSR250R ZX-10R セロー225」

このシリーズでは管理人が今までに乗ってきたバイク達を振り返っていく。

26. YZF-R1(98逆輸入) (2011年2月)

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弟がVTR1000Fから乗り換えたバイク。

SSの世界観を作り始めていたホンダのCBR900RRの流れを受け、YZF-R1の98年式は現在の1000ccのスーパースポーツというという概念を確定した歴史的に偉大なバイクである。

当時はこのクラスはサーキットを全力で走るためではなく、リッターバイクで公道を気負いなく楽しく走ることが狙いだった。それを「SS=サーキット」の流れに変えたのは2001年式のGSX-R1000である。

初めてまともに乗った1000SSであり、しかもヤマハ特有の高いシート高、高重心のハンドリングに慣れずにかなり苦戦した。こういうバイクはライダーが意識して動いていかないと、荷重がかからないし寝かし込みもゆっくりで怖いだけなのである。

黙ってシートに座ってアクセルを閉じてたら絶対曲がらなくて、外足で身体をホールドしながらハングオフして、「早くアクセル開けて!」と言ってくるリアに応えてスロットルを開ける。すると気持ちよく曲がるのがヤマハのハンドリングである。どのバイクにも通用するライテクだが、特に高重心のバイクには重要なことだ。

YZF-R1は一貫してスタイリッシュなデザインで、最初のモデルである98年式もさすがに古臭さはあるものの立派なこだわりを感じられる名車である。もう一度あのヤマハハンドリングを体感してみたいと実に思う。

27. シグナスX (2011年2月)

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弟がSOXで初めて新車で買ったバイク。というか私も新車は買ったことがない。20万円ちょいで安かった。

ジョグ50を足で使っていたが、それとは比べられないほどの高級感がある。スクーターとしては大柄で作りもしっかりしている。ただし足つきやちょい乗りにはアドレスV125の方が向いている。

弟から借りてこれで就活の面接に行く時、何とも形容し難い気分になったのを覚えている。「これからは大人なんだからまったり走ろう」とのんびり走り、強引に抜いてきた4輪に憤慨したものだが。おかげで就職できた。

走行性能は実にバランスが良いもので、適度な直進安定性、小回り、パワー、居住性であった。スロットル全開にすればシグナルダッシュも十二分に速い。デザインもヤマハらしく抜かりはない。どノーマルでも全然大丈夫だ。

通勤に使うならこれが最低ラインとなるだろう。アドレスV125のような小さいスクーターは直線を走るのには向いていない。ビッグスクーターはすり抜けでやや不利になるし、買い物しないならあのサイズは必要ない。250ccのオンロードバイクはVTRなど一部を除き逆に向いていない。

400cc以上を通勤用に買うというのはあり得ないし、通勤に兼用するという意味なら普段自分が乗っているバイクを使うことになる。

28. NSR250R(89) (2011年5月から2年と半年くらい)

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スパーダで二輪安全運転講習会にハマっていた私に「安いNSRがあるよ!」との弟の悪魔の囁きがかかり買ってしまったバイク。ガンマで懲りていたはずだが、当時ある程度の予算があり、2ストへの純粋な期待もあった。

最初からアップハンになっておりカウルはなかった。低速トルクを増やすためにチャンバーを純正に戻し、エンジンガードを付けたりラジエーターファンを付けたりと色々したバイクだった。初めてまともに乗った2ストバイクで、その軽さと高回転の気持ちよさは「バイクってこんなに楽しい」と純心にさせるほどであった。

スパーダに代わりこれで講習会に何度か出たが、片方の気筒が死んで125ccになってしまう症状が頻発し、プラグも1日で4本くらいダメになってしまうバイクで、2ストオイルが分離式なのが悪いのかとオイルポンプを改造して混合式にしたが、結局解決しなかった。

始動性は最悪でなかなかかからず、燃費は最悪で、混合式な上にガソリンタンク内で2ストオイルとガソリンを混ぜようとすると上手く混ざらず焼け付くと脅かされたので、画像のボックスをいつもリアに積んで中に携行缶を入れ、それで給油していたので実に面倒だった。

バイク自体は面白かったのだが、これをちゃんと直すのは絶望的ということになり、部品取り車として売られた。1つ言えるのは、自分でいじれない人は2ストは絶対に乗っちゃダメということだ。

29. ZX-10R(05) (2011年12月からずっと所有中)

詳しいインプレ記事はZX-10Rのページへ。

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その頃、私はツーリング用にGSX1400、講習会用にNSR250Rの2台態勢だった。しかし弟がGSX-R600を手放してしまい、また私も講習会に参加することでスポーツ走行への期待が膨らんでいっていた。

その中で見た映画「トルク」である。「俺もスーパースポーツに乗りたい!」の思いは強くなり、弟と一緒に安くてカッコイイSSを探すことになった。

正直、私は安くてカッコよければ車種に特にこだわりはなかったが、弟が見つけたのがこの「ZX-10R 最初の型であるC型(05)」50万円である。mixiでたまたま出ていた掘り出し物で、走行もたったの20000kmという最高すぎる物件だった。

C型は04と05年式の2つがあり、これはC型としては後期型となり少し乗りやすくなっているのだが、それでも「ただでさえ乗りにくいと言われている10Rの最初の型」である

街乗りは全く問題なかったものの、SSに全く慣れていなかった私は初めての山道で「化け物を買ってしまった…」と途方に暮れたものである。アクセルを閉じたままでバンクで曲がろうとしたが、車体はガチガチでアンダーステア。これは危ない。

それでも乗りこなそうと二輪安全運転講習会に持っていったのだから根性はあった。セパハンで、ハンドルをフルロックすると手が挟まる怖い状態だったが、8の字はある程度自然にできるくらいになった。

そこからセパハンでも角度を変えられると教えられ、純正セパハンのままある程度ハンドルを開き気味にし、SSBを付けてジムカーナの世界へ入っていった。車体が車体だったので、ノービスがやっとであったが…。

その後、DR-Z400SMを増車したことで自分のライテクに革新が起こり、ハングオフの仕方を覚えたことでワインディングやサーキットにハマることになる。誤魔化しの全く効かない車体なので、実は練習には適しているということが後になってわかった。

今も乗っており、個性的なスタイリングと硬派さからお気に入りである。走りは最新のSSには結構見劣りするが、公道なら十分に対抗できるし速いマシンである。サーキットで真っ向からタイムを狙っていくには正直かなり難しいが…。

もしもいきなりポンと200万円手に入ったらRS型かJK型の10Rを買うが、半端に他のSSに乗り換えるつもりはない。同年代の他のSSのほうが乗りやすく間違いなくタイムが出るが、簡単に乗り換えられないくらいの不思議な魅力がC型10Rにはある。

良いところはデザインがレーシーすぎず、公道でも硬派にたたずめるところかな。レーシーなSSは最速であることがステータスなので、最新の高性能SSが隣に来ると見劣りする(歴史的説得力がある場合を除き)。それが10Rだとサーキット一直線じゃないので好きで乗ってると見られてあまり見劣りしないのだ。まあ実はC型はサーキット最速目指して作られたんだけどね。

30. セロー225 (2013年4月)

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弟がシグナスXから乗り換えたバイク。

私はそれまでオンロードバイクしか乗ったことがなく、サスがブヨンブヨンのバイクは(劣化もあるが)初めてだった。10Rでやっていたような、突っ込んで一気に曲げる走り方ができないバイクで、小排気量らしく手前から寝かせて深いバンク角と高い速度で曲げる走り方だった。

最初はブロックタイヤを履いていて、これにセローだから遅いのかと思いきや狭い山道ではそれなりに速く、そこそこの速さのCBR250RRにも勝てるほどだった。狭い山道はこういった足が軟らかいバイクは見た目以上に速いよね。

その後、オンロード専用のダンロップのグリップ力重視のタイヤに履き替えたが、不思議とほとんど速さは変わらなかった。恐らく、山道程度のコーナリングでは、タイヤのグリップ力はほとんど関係なくフレームの弱さのほうが問題になっていたのだろう。

劣化していたのもあるが、二次旋回中に限界近くでフロントから倒れて転ぶような挙動があった。タイヤを変えても変わらなかった。まあそれでもなかなか速く走れるバイクだった。エンジンパワーだけは本当になかったけど。

曲がり方としては大きいRで安定して曲がれる感じ。スポーツバイクみたいにブレーキをかけてクイッと曲がったり、アクセルで一気に方向を変えたりなどは一切できない。バンク角なりの一定の曲がり方ができるだけなんだけど、軽いから結構走った。

このバイクの特長はコーナリング性能じゃなくて(結構イケるけど)エンジンの気持ちよさである。40〜60キロの一定速巡航が最高に気持ちいいのだ。カブでも以前感じたことがあるので、単気筒は日本人はあまり興味を持たないが結構いいもんだと思ってる。惜しむらくはスピードが上がっていくと希薄になってしまうところ。

10Rを買って、突っ込むばかりの曲がり方だった私に違うアプローチを教えてくれたのはこのセローだ。そしてオフ車やモタードへの食わず嫌いを消してくれ、その後、スズキの偉大なバイクを購入するきっかけになったのもこのセローである。バイクライフというのはちょっとしたことから色々繋がるから面白い。

次: バイク達の思い出 第7回「DR-Z400SM GSR400 CBR600F4i ZRX1100 690 Duke R」

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