常識すぎて誰も語らないバイク話

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SUZUKI KATANA (新型カタナ)

スズキがついに出した令和の新型カタナはその名に恥じぬ名車と言える完成度。楽しいバイクとは何かを知り尽くしているスズキだからこそ作れた最高のバイクだ。

1000km時点でのベストサスペンションセッティング

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未だに慣らしの最中であるものの、気持ちよく走れるサスの設定になってきた。カタナの動きを完全に把握してないし、空気圧も固定なのでまだ煮詰める余地あり。

作成:2020年10月4日
カテゴリ:SUZUKI KATANA

新型カタナのワインディングでのサスペンションセッティングのページにオススメのサスセッティングを書きました。

  • 新車購入で走行1000km時点。走行に影響する部分はサス設定以外全てストック。
  • タイヤは純正のロードスポーツ2、冷感F2.4、R2.8。
  • サーキット走行はしていない。

1000km時点でのベスト:フロントを柔らかくしてリアをわずかに柔らかく

インプレの記事でも書いた通り、ストックだとピッチングが非常に小さくサスが突っ張ってしまい、ただ寝かせるだけの曲がり方となってアンダーステアが酷かった。フロントに関してはハードブレーキングから引きずって寝かせていかない限り、硬すぎて曲がらない。

体重が大きな人ならちょうどいい可能性はあるが、自分は55kgなので無理だった。そこでフロントをとにかく柔らかくして、リアも少し緩めて好印象なのがこのセッティング。

場所ストック設定自分の設定
F Preload最弱から2目盛り締め最弱から1目盛り締め
F Comp最強から2回転戻し最弱
F Tension最強から8クリック戻し最弱
R Preload左から3段目左から3段目
R Tension最強から1回転戻し最弱から1回転締め

プリロードによる前後の車高に関して、ストックだとフロントが高すぎたので3.5回転も抜き、リアも抜いてみたのだが曲がらなくなったのでリアはそのまま。

個人的には山道ではあまりブレーキ残しを使いたくないので、フロントは最初から下がっているほうが好きで、あとわずかに下げてみたいとも思った。だがバランスは悪くないし勘違いの可能性も大きい。

フロントの減衰力を最弱にした結果、とにかく乗りやすさと乗り心地は最高になった。しかし寝かし込みでやや癖がある時があり、フルバンクでの安定感が乏しく恐怖感を伴うので、これはタイヤとのマッチングや空気圧もあるのだが調整が必要。まずは空気圧を少し抜いてみて、ダメなら伸び減衰を掛けてみたいと思う。

リアの伸び減衰は一度最弱にした。するとわかりやすくリアがストロークしてくれて操ってる感はMAXなのだが、バンク中の路面ギャップや加速時にリアが多少暴れるので安定しなかった。1.5回転締めにするとSSのようなしっかりした足になったものの、バンク中に少しずつアウトに膨らんでいく感じがあったので1回転締めにしたらちょうど良く感じた。

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繰り返しになるが、走る場所・乗り方・体重・タイヤの銘柄・空気圧で変わってくるので注意。

それにしてもタイムが全てのサーキットと違い、公道で気持ちよく走れるセッティングを探っていくのは本当に楽しい。

それとダンロップのタイヤは寝かし込みが軽く曲がりやすいのだが、フルバンクでの安定感がないし接地感もないので苦手で、次はRS11に交換したい。

おまけ:リアを下げると高速巡航が楽になる

私はプリロードも減衰もできるだけ抜くほうが好きなのでリアを柔らかくしたら、曲がらないのだが直進安定性が上がってまっすぐ走るのがとても楽になった。

場所ストック設定直進安定性の設定
F Preload最弱から2目盛り締め最弱から1目盛り締め
F Comp最強から2回転戻し最弱
F Tension最強から8クリック戻し最弱
R Preload左から3段目左から1段目
R Tension最強から1回転戻し最弱

リアが下がっているので、跨るとハンドルが高い位置にあるように感じる。今までより明らかに上体が起きた感じになり、腰高感が減って普通のネイキッドに乗っているような印象となる。

それは交差点程度のコーナリングでもわかるほどで、リアが低い位置で寝てるだけになり全く曲がらなくなる。車体が高いところから落ちる感じがあるのがストックだが、低いところから寝てるからダラダラ旋回となってしまい、ややハンドルが切れ込むような、こじれるような感じでノロノロ曲がる。

バイクというのはこんなに繊細なバランスなのかと思った。まさにつまらないネイキッドの詰まった曲がり方になってしまったのである。2000年代の(ビッグ)ネイキッドに乗ったことがある人なら、あの大きな車体が倒れているのになかなか曲がらない感覚がわかるはずである。

リアが低いことでエキサイティングとは程遠いどんよりした動きとなったものの、直進安定性がかなり出て巡航が非常に楽になった。腰高だとライダーの動きをマシンがいつでも待っている感じで、やや緊張感が伴うのは否めない。動けば高いところからマシンが寝ていって大きなモーションで曲がり始める。

リアのプリロードを抜けばその逆で、曲がらないが緊張感が全くなくなる。ハンドルも高くなって上体も楽になるので、高速をある程度(100km以上)乗るならアリだなと思った。

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