常識すぎて誰も語らないバイク話

ベテランライダーがバイク乗りの考え方、実情、ライテクなどバイクの世界を語ります。
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ライディングテクニック鍛錬の間

様々なバイクがあれど、よほど極端な車種を除きライテクは共通しています。公道やサーキットで安全に速く走る乗り方をみなさんにぜひ知ってほしいと思います。

久しぶりのスポーツ走行で走りにくいと思ったら

久しぶりに乗ったバイク、山へ行ったらコーナリングがやりづらく怖い、ってことよくありますよね。私もたまにあり、「何が違うんだっけ?」とモヤっとします。慣れている人でもついついやってしまう間違い、あらかじめ頭に入れておけばなりづらくなるかもしれません。

作成:2017年8月20日

フロントが重くてアンダーステア→後ろに座り背を丸める

「いつもの通り突っ込むぞ〜」「うおぉぉぉ! 前が重くてバンクしねぇ曲がらねぇぇ!」

フロントが重く、ハンドルがあまり切れずバンクが中途半端になる。身体を大きく動かさないと曲がる気がしない。前輪がアンダーステアでグリップ力が怖い。後輪がだらっとして何も仕事しないし、アクセルも開けにくい。

着座位置が前すぎるとこうなります。後ろに座り直しましょう。後輪の存在感を尻で大きく感じられ、フロントが軽くなってセルフステアの手強さが減り、フロントもリアもバランス良くバンクしてる感覚なら正解です。前側ポジションに慣れすぎている場合、フロントが頼りなく感じるかもしれませんが、フロントは軽い状態が正解です。

他にフロントブレーキの反応が鈍く、どうも効かないという場合も前すぎる可能性が高いです。

後ろすぎる場合は体の動きに対してバイクの応答が鈍くなります。体の動きでバイクは曲がってくれているが、どうもシンクロ率が足りないと思ったら少し前に座ってみましょう。

体が動かしにくく、ぎくしゃくする。ブレーキングがキツイ→後ろに座り背筋を伸ばす

全体的に体が動かしづらく、アクセル・ブレーキ操作がしづらい。ターンインのブレーキングが耐えづらい。

緩いコーナリングはまあ大丈夫だが、キツイコーナーでどうも体が動かしづらく操作全般がシビアに感じる場合、体のホールドが甘くハンドルに力が入ってる可能性が高いです。シート後ろ側に座り、上体を伏せながら背筋は伸ばしましょう。また足を使ってステップで体重を支えられていることも気をつけて下さい。

ターンインでのバンクの安定感がない→ブレーキのリリースを丁寧に

フルバンクはできるが、バンクした後に安定感がなく前輪を信用できない。バンクの仕方に滑らかさがない。

フロントブレーキの離し方がラフな可能性が高いです。ブレーキは奥まで我慢してから掛け始め、滑らかにリリースしていきましょう。またアクセルは全閉にせずできるだけ開けておきます

どうもインベタになる→ブレーキングが早すぎる

久しぶりに走るとバンクさせられるか心配でアプローチが早くなってしまいますが、素早いバンクのさせ方の記事の方法を思い出し、奥まで我慢してからブレーキしハングオフしましょう。一度素早いバンクの仕方を思い出し不安を払拭できれば一気に楽になります。

下りコーナーでハンドルに力が入りキツイ→背筋と体のホールド

上りはいいが下りでハンドルを押してしまう場合、体が減速Gに対抗できてない証拠なので基本ポジションを確認して下さい。特に下りのブレーキングでは、ステップを前方に蹴りながら背筋を伸ばして体が前へ持っていかれないようにし、横方向へハングオフして下さい。

また怖いからとアクセルを閉じすぎるとリアが寝ずにアンダーが出てさらなる減速が必要になってしまうので、立ち上がり加速で開いたスロットルを閉じすぎないように意識しましょう。上りならかなりアクセルを開けているはずです。上りほどでないにせよ、下りでもある程度開けないと曲がりません

体の動きは問題ないはずだが曲がり方が弱い→胸板を内側へ向ける

これといって操作に問題はないはずなのに、どうもいつもより曲がらずに積極的にアクセルを開けないと思ったら、もしかしたら上体が内側へ向いていないのかもしれません。といって、焦ってグイっと曲げてもダメです。挙動に滑らかさが失われ荷重のかかり方が不安定になりやりづらくなります。

コーナーのRに合わせてゆっくり胸板を内側へ向けましょう。ブレーキングの直線部分で曲げたりするのもアウトです。思いの外、ライダーの動きは車体に大きな影響を与えます。慎重に、ハングオフで体重移動し始めるくらいのタイミングで、胸板も動かし始めるといいでしょう。

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